「森博嗣 『冷たい密室と博士たち』」
★★★☆☆
森博嗣・著 『冷たい密室と博士たち』 1996年 講談社

上記画像はamazon.co.jpより転載
森博嗣のS&Mシリーズ第二弾。
このシリーズは好きだ。(西之園萌絵もかわいいし)
本格推理小説である。
なぜか、この第二作を飛ばして読んでいたことにこの前気づき、BOOK OFFであわてて買ってきた。
そして、しみじみと論理的な思考力の大切さを思い知ると同時に、自分に足りないことに気付かされた。
(といっても、森氏の著作を読んだあとはいつもそう感じるが)
さっき読んだ恩田陸の作品もそうだが、少ないヒントで全体像を想像する論理的なで創造的な思考力。
小説だからといってしまえば一言で片付くが、実際にそんな考え方ができない人が多すぎる社会ではある。(まぎれもなく私もその一人だが)
ただ、一作目の『すべてがFになる』などの森氏のほかの作品と比べると、これといった欠点もないが、抜きんでる点もなかった。
作品としての完成度は高いが、著者のクオリティーが平均して良いだけに大きな感動はなかったのが残念だ。
追伸:今日は二冊目。あと、二冊読むべきか、一冊読んで映画を観るべきか・・・・・・・。
★★★☆☆
森博嗣・著 『冷たい密室と博士たち』 1996年 講談社

上記画像はamazon.co.jpより転載
森博嗣のS&Mシリーズ第二弾。
このシリーズは好きだ。(西之園萌絵もかわいいし)
本格推理小説である。
なぜか、この第二作を飛ばして読んでいたことにこの前気づき、BOOK OFFであわてて買ってきた。
そして、しみじみと論理的な思考力の大切さを思い知ると同時に、自分に足りないことに気付かされた。
(といっても、森氏の著作を読んだあとはいつもそう感じるが)
さっき読んだ恩田陸の作品もそうだが、少ないヒントで全体像を想像する論理的なで創造的な思考力。
小説だからといってしまえば一言で片付くが、実際にそんな考え方ができない人が多すぎる社会ではある。(まぎれもなく私もその一人だが)
ただ、一作目の『すべてがFになる』などの森氏のほかの作品と比べると、これといった欠点もないが、抜きんでる点もなかった。
作品としての完成度は高いが、著者のクオリティーが平均して良いだけに大きな感動はなかったのが残念だ。
追伸:今日は二冊目。あと、二冊読むべきか、一冊読んで映画を観るべきか・・・・・・・。
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「恩田陸 『象と耳鳴り』」
★★★★☆
恩田陸・著 『象と耳鳴り』 2003年 祥伝社文庫

上記画像はamazon.co.jpより転載
恩田陸に珍しい本格推理小説の短編集。
読了してまず感じたことは、恩田陸という作家の才能の偉大さについて。
恩田陸の小説はなんて人の心に響くのだろうか。
日常の何気ない謎を発見し、解き明かすロジックの明快さと美しさ。
短編ではあるが、主人公がだいたい同一人物(元判事)で、相互にリンクする話もある。
また、恩田陸のほかの作品、「六番目の小夜子」や「pazzle」の主人公たちの父親がこの作品の主人公だというのも、ファンにはたまらない。
やはり推理小説は読んでいてなんともいえない期待感がある。
提示されたヒントや複線。読者と探偵役のフェアな立場。ヒントを見逃していた時の悔しさ。
この小説はそれらの要素を短い短編の中にしっかりと組み込みつつ、推理小説にありがちな堅苦しさもない。
この小説を読むと、日々の些細なことを疑ったり、電車の待ち時間などに他人の行動を観察したくなる。
本当に肩を張らずに楽しめる一冊であった。
★★★★☆
恩田陸・著 『象と耳鳴り』 2003年 祥伝社文庫

上記画像はamazon.co.jpより転載
恩田陸に珍しい本格推理小説の短編集。
読了してまず感じたことは、恩田陸という作家の才能の偉大さについて。
恩田陸の小説はなんて人の心に響くのだろうか。
日常の何気ない謎を発見し、解き明かすロジックの明快さと美しさ。
短編ではあるが、主人公がだいたい同一人物(元判事)で、相互にリンクする話もある。
また、恩田陸のほかの作品、「六番目の小夜子」や「pazzle」の主人公たちの父親がこの作品の主人公だというのも、ファンにはたまらない。
やはり推理小説は読んでいてなんともいえない期待感がある。
提示されたヒントや複線。読者と探偵役のフェアな立場。ヒントを見逃していた時の悔しさ。
この小説はそれらの要素を短い短編の中にしっかりと組み込みつつ、推理小説にありがちな堅苦しさもない。
この小説を読むと、日々の些細なことを疑ったり、電車の待ち時間などに他人の行動を観察したくなる。
本当に肩を張らずに楽しめる一冊であった。