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2008/05/09 (Fri)
「森博嗣 『有限と微小のパン』」
Comments(0) | TrackBack() | 小説
★★★★★

森博嗣・著 『有限と微笑のパン』 1998年 講談社


上記画像はamazon.co.jpより転載

『すべてがFになる』からはじまるS&Mシリーズもついに最終巻。(スピンオフを含めないとだが)
シリーズ史上最高の出来だったと思う。
推理小説としては成り立ってないという見方もあるが、僕はミステリ作品としての完成度は完璧だと思う。
素晴らしい。この一言につきる。
森博嗣は天才なのではないだろうか。
いや、天才である。

最後のどんでん返しには唖然とした。
本編のトリックよりも、その後の話に驚いた。

読了後には、はじめて『オーデュボンの祈り』(伊坂幸太郎・著)を読んだ時以来の涙が出た。
緻密な複線。組み立てられたロジック。(本作ではロジックではなかったが)
生と死について。人々の存在理由。
素晴らしい本は自分を成長させてくれる。
S&Mシリーズもこれで最後。ただ、読んでない感が二冊ほどと、スピンオフが二冊残っている。
とりあえずはまだ楽しめる。
きっと、僕はこれから何度も、何十回もこの本を読み返すことになるだろう。
本当に森博嗣という作家に出会えてよかった。

この感動が消えないうちに床に就こうと思う。
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